和の色

 和の色名には、自然から取り入れたものが少なくありません。季節と共に移りゆく自然の色。その色の表現には絶対的な数値がなく、今でもいくつかの資料を比較すると、少し違った印象を持つものも出てきます。しかし、そのあいまいさを許容する感性が、見えないものへの理解につながっているのだと思います。

 十二単に代表される平安時代の色遣い、色糸を使った鎧で戦いの日々を過ごした戦国時代、禁止されることでどんどん深みを追求した江戸時代、それぞれの時代の中で人々が求めたのは「自分を表現する」という発想だったのではないでしょうか?

彩り香のおけいこでは、学校で習うのとは違った視点で、古人の知恵を伝えていきたいと思います。

 

<和の色 参考文献>

定本 和の色辞典 視覚デザイン研究所 

和の色のものがたり    々

源氏物語の色辞典 紫紅社 吉岡幸雄著

日本の色辞典       々

王朝の重ね色辞典     々

源氏物語の色 平凡社 別冊太陽 清水好子・吉岡常雄監修

日本の伝統色色名辞典 一般社団法人 日本流行色協会監修

DIC カラーガイド 日本の伝統色 第8版


彩り香で扱う色

<赤>

明るい状態を表すために用いられた、最も古い色名のひとつ。

太陽信仰や命を象徴する色で、時代を問わずエネルギーの色とされたが、特に戦国時代はチカラに変える色として甲冑などに用いた例もある。キーワードは

元気・勇気・自信・積極性

<黄>

尊い色として扱った中国とは違い、日本では日常使いの親しみやすい色となった。江戸時代後期には、浄瑠璃や歌舞伎の影響から爆発的な人気となった。

明るくて、軽快、希望を感じさせる楽しい色。キーワードは、光・喜び・ウソ・スター性

 

<青>

うすぼんやりした状態を表した古代から、藍染めを経て、浮世絵に代表されるジャパンブルーとしての地位を確立したのは明治時代。

冷静で物静か、受動的・内省的な色。キーワードは柔軟性・自由・堅実・真面目・感情

<緑>

四季の移り変わりが色名に表しやすい、自然を象徴する色。古代は緑も青も寒色系の色は全て「あお」と呼ばれた。やすらぎと落ち着きをもたらす色として普段使いに用いられた色。キーワードは、ふつう、リラックス、調和、変化、成長


<紫>

日本だけでなく、世界においても、時代を越えて愛される高価で高貴な色。源氏物語は「紫ゆかりの物語」と呼ばれた。キーワードは、夢・神秘的・変容

 

<茶・ねずみ>

江戸時代、贅沢禁止令が出て、取り締まる幕府とのいたちごっこの中で、どんどん洗練されていった色、四十八茶百鼠と表現されるほど、多くの種類の色名ができた。

 

<紅>

赤とはまた違った意識で捉える憧れの色。高価で高貴な色ゆえに、禁色となるも人々の欲求がおさえきれず、どうしても手に入れたい人が続出。江戸時代には何度も禁止令が出された。

<白・黒>

明暗・有無など対極にある二つの表現につかわれる色。

黒は赤とは反対に「暗い」を表し、白は青と反対に「はっきりした」状態を表す、最も古い色名のひとつ。


★色は いろいろ★

たとえば 緑

みどりは世界中で最も多い色で、和の色名もたくさんあります。ここに載せているのは、その一部です。

 

<虹色のおはなし>

緑(みどり)はこちら